2021年11月7日(日) |
はじめまして |
2001年11月にこのホームページを始めてから今年20年となりました。これを節目に、今までのホームページでのあれこれを書き留めてみたくなりました。今更という感もありますが、今だからこそ書けるようなこともあるような気がします。ここまで来るには決して平坦な道程ではなく、きれいごとでは済まされない、ほんとうにいろいろなことがありました。
ますはこれまでを振り返るにあたって、まずは私と玄侑さんとの出会いについてからお話しを始めたいと思います。
あの頃、私は書店に勤務してました。ある日のこと、ある年配の男性の方が、本について尋ねられたのです。本屋では問われた本については当然のこととして本の検索をインターネットでするのですが、項目を変えて検索しても一向にヒットしません。出版社も本の題名も分からないとのこと。ただラジオで福島の作家の方で船引町あたりに住んでいるようなことを話していたんですけどというヒントをいただき、後で分かったらご連絡を差し上げることでその日は一旦お帰りいただきました。
まずは船引町の役所に聞こうと電話を掛けました。すると、そこでの答えは船引ではなくておそらく三春にお住まいの方ではないか、うちより三春の観光協会が詳しいことが分かると思うのでに問い合わせてみてはというお返事をいただきました。
早速三春に電話をしてみると、その方は福聚寺のご住職で玄侑宗久さんのはずです、とお寺の電話番号も教えていただきました。
とりあえず意を決して電話をするしかないと決めと電話を掛けました。
電話に出てくださったのが、偶々玄侑宗久さんその方で早速本のことについてお伺いすると、雑誌に掲載されたばかりで本にはなっていないこと。タイトルは「水の舳先」であることを教えていただきました。近いうちに新潮社から出版の予定であることも教えていただきました。それはラッキーとしか言えないものでした。ご縁をいただいた喜びがありました。
その男性に本のことをお伝えすると、本が出版されたら是非購入したいということで、出版前からご予約いただきました。
その「水の舳先」が後に芥川賞候補作になるとは、予想もしないことでした。 |
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